Abstract: Shyu Shing-ching (2009)
台湾大学図書館所蔵の日本研究文献から見た日本殖民史
台湾大学の前身は日本殖民地時代の台北帝国大学であるため、豊富な地域研究の日本語旧籍資料を収蔵している。1928年に設立された台北帝国大学は、1945年終戦まで五十年間に亘って、台湾の総合大学として、日本の台湾での教育責任を負いながら、日本政府の南進政策(南方研究)に合わせた「国策大学」としての役割も果たしていた。当時、台北帝国大学図書館の蔵書方針は、学術研究と教育のニーズに応じ、東洋の文史分野の中・日・西文の典籍資料を大量に収集していた。1945年10月15日を境に、台北帝国大学は台湾大学に改正され、図書・学術雑誌各種を受け継いで約四十七万四千余冊の出版物が台湾大学図書館の重要な資産になった。